皆さん、こんにちは。中年です。
植物、やってますか?
お金、ぶち込んでますか?
中年は、ぶち込んでます。
中年は、塊根の王様ことオペルクリカリアパキプスの発根管理に、2023年8月21日から着手しました。現在発根管理77日目。主根を確認していないので「発根した」とは言い切れない部分があるのですが、現在はこんな感じ。
かなり芽吹いており、あとは枝が延びれくれば安心かなと言うところまで来ています。
中年自身、パキプスの発根管理は初めてで、しかも株は山採り株。値段も6万5000円で、株の大きさに比べるとそこまで高額ではない株でした。「パキプスは鮮度が命」と言われるほど新鮮さが発根に影響するので、「新鮮であれば誰でも発根する」と言う見方もできますが、中年がこの株の発根管理に関して、何をして、何をしなかったのか。中年が発根管理で「したこと」「しなかったこと」を紹介したいと思います。これから発根管理を行うパキプスファンの皆様にも参考になればと思います。
基本的な発根管理までの手順は、前回のブログで書いていますので、今回は細かい発根管理の部分を紹介したいと思います。
パキプスの良さといえば、株の太さと枝の形。中年の株も初めは枝がこんなに生えていました。
この状態から、発根管理開始の時には、こんな状態でした。
バッサリです。鬼武者もびっくりのバッサリです。切ない状態です。中年も、できれば枝は残したいと思っていましたが、「枯れた枝から腐る」ことを回避するために、枝は緑色の部分が出るまでカットしました。これを躊躇せず、最悪丸坊主になっても構わない気持ちでカットしていきました。正直、この状態で発根管理を開始して、そこから怪しくなった枝も随時カットしていきました。なので、これよりもう少しスッキリした状態になっています。とにかくパキプスの「腐り」を避けるために思い切ってカットしていきました。
発根管理で大事な温度管理ですが、ハウス内の温度もさることながら、中年は鉢の中の温度に気をつけていました。とにかく、鉢の中の温度を「30度以上35度以下」ぐらいを保つことに気を配りました。ハウス内の温度はパネルヒーターで管理し、サーモスタットの温度設定は30度〜34度ぐらいに設定していました。夏の暑い時は30度設定。朝晩涼しくなってきた時は34度ぐらいに設定していました。そして鉢の中はレンズヒーターを使い30度以上を維持していました。前回のブログで紹介したレンズヒーターは3段階の温度調節がありましたが、中年は常に「高い/HI」の状態で鉢の中を温めていました。それで大体32度くらいを保つことができました。
初めの1週間はエアレーションはつけていませんでしたが、あまりにも反応がないことに恐怖を感じてエアレーションをつけました。腰水内で鉢を浮かせて、鉢の真下からエアーが当たるようにしました。エアレーションに関しては、「鉢の中に酸素を送り込むことで発根を促進する」と言うのを動画や本で紹介していたので実施してみました。少し見えにくいですが、状態はこんな感じです。
エアレーションの機械は、ウチのボトリウムで使っていたもので、こちらです。
ニチドウ ノンノイズ 1.5W
こちらは本体だけなので、ホースとエアーストンが必要です。
ホースは同じものがアマゾンになかったので、代替品になります。エアーストンはこちらを使用しています。
スドー デラックスチューブ 黒 5m
スドー エアセラ S20
エアレーションの効果があったかどうかはわかりませんが、発根管理70日過ぎた現在もエアレーションは続けています。
中年はハウス内に加湿器を設置しました。ほぼ密閉状態での加湿器なので湿度は99%近くまで上がります。いろいろ調べる中で、「湿度70%くらいを適当」と言うのがよく言われていましたが、乾燥によって株の体力が奪われるのを防ぐためにも、湿度は90%以上を維持しました。とにかくハウスの中は蒸し風呂状態。湿度を高く保つことは、株や枝の蒸発を軽減させる意味もあります。ハウスの中は、できるだけ高い湿度を保ってください。湿度が高過ぎて腐ると言うことは、今回の経験上なさそうです。
水やりは、メネデール100倍希釈とベンレート2000倍希釈を混ぜたものを朝晩の2回、1回300ml程度あげました。水やりの仕方は、細いノズルのついたプラスチック容器を使って行いました。こんなやつです。
できるだけ株の真上からかけるのではなく、蝦夷砂に向かって水やりを行いました。株の側面には水は当たっていましたが、ジャブジャブ上から水をかけることはしませんでした。理由としては、ベンレート&メネデール水が株に悪い影響を与えるとは思いませんが、高い湿度を維持しているので、これ以上株をビショビショにする必要はないかと思い、そうしました。あと霧吹きは、水やりの時に全体が湿る程度行っていました。芽吹くまではしっかり霧吹きをしていましたが、芽が出てからは軽く行う程度にしていました。水が乾燥するときに枝や株に影響を与えないように湿らす程度にしていました。類似品を掲載しておきますが、100均でも購入することが可能です。
サンプラテック 丸型洗浄瓶(広口タイプ)2118 500㏄ プラスチックポリエチレン樹脂 日本 BSV28118
では続いて、中年が発根管理で「しなかったこと」です。
発根管理の際に、サーキュレーター等で風を与えることは一切しませんでした。理由は、「株を乾燥から防ぐため、乾燥で株の体力を奪わないため」です。せっかく高い湿度を保って高温多湿の環境を作っているのに、風を当てて乾燥を促すことは、真逆の対応になります。とにかく湿気ムンムンの状態を維持し、株や枝を乾燥させないために風は当てませんでした。
パキプスの発根管理にどれだけ光が必要かはわかりませんが、これも「乾燥を防ぐため」「高温多湿を維持するため」に強い光は当てませんでした。ですので育成ライト等も使いませんでした。夏場かつ屋外ハウスでの発根管理だったので、外も暑く、ハウス内も暑い。そこに夏場の強い光や育成ライトの強い光が当たると、乾燥を促すことになってしまうと思い、強い光は避けました。光に関しては、ハウス全体を50%の遮光シートで覆い、軽く自然光が当たる位置にハウスを設置しました。ですので優しい光が当たる程度の光の加減で管理をしました。遮光シートの参考品を貼っておきます。100均でも売っています。
ダイオ化成 ラッセル遮光網 遮光率50% 黒 2×2m
youtube等で発根管理動画を見ていると、何度も主根の状況を確認する場面があると思います。視聴者としては、主根の状態が見られるのは嬉しいのですが、パキプスの発根管理で鮮度・温度の次に大事なのが「動かさない」と言うことです。とにかく動かさない。触りたくて仕方がありませんが、とにかく無駄に触ったりいじったりせず、動かさないことです。ですので、主根の状況確認等で、砂から抜いたりすることはありませんでした。水耕の場合はそこまで負担にならないのかも知れませんが、土耕の中年はとにかく動かしませんでした。
これもyoutube等で、なかなか発根しなかったり、主根の色が悪くなっていると「リセット」と言って再度主根をカットすることがあります。中年は、「とにかくリセットはしない」と決めていました。それは、現状でも発根する力が弱い状態にある株に、リセットをすることで追い討ちをかけることになる。と考えているからです。「リセットをすることが、発根を促す」と言う根拠が自分の中で理解できなかったので、リセットはしないと決めていました。
リセットをしたくなる場面として「主根が腐っているんじゃないか」もしくは「主根が黒くなっているので心配だ」と言う状態があると思います。中年もそれは心配でした。しかし、鮮度が命のパキプスの株を、何週間か経ってから再度主根をカットすることで復活すると言う理屈は、なんだかしっくりきません。「なんとか発根させたい!」と言う思いから、リセットしたくなる気持ちはよくわかりますが、リセットよりもパキプスに適した環境を作り、動かさず、じっくり待つことのほうが、発根確率を上げるような気がしています。
枝をカットした後に、殺菌剤としてトップジンを塗ることがあると思います。とにかく傷口から菌が入って枝や株を腐らさないようにするために。中年もトップジンを使っていましたが、パキプスに関してはダコニールを使いました。ダコニールを使用した理由は、「殺菌はするが、傷口は塞がないため」です。用途や役割は大きく変わらないと思いますが、ダコニールは傷口から中にも染み込んでいき、そこから芽が出ることを阻害しません。併せて霧吹きを行っても耐水性もあり、殺菌作用としては問題ないと感じたからです。
以上が中年が発根管理で「したこと」「しなかったこと」になります。
正直、この方法がどれだけ影響したのかは分かりませんが、ぜひ皆さんの参考になればと思います。
発根管理仲間ができることを、楽しみにしています。
チャレンジしている人は、ぜひコメントください。
それではまた。
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